深海での色鮮やかな魚と赤色および危機回避
夏になると、海に潜りたくなります。
見渡す限りの水色、そよそよ揺れる珊瑚に、色とりどりの魚たち。ああ、極楽はここにあったのかー。
いきなりの回想話です。
それは一昔前、スキューバの資格を取るときのことです。
一日目の海上実習終了後、深海魚の煮付けやもずくの天ぷらやオリオンビールなどで騒ぎつつ課題をしていて、それにしてもこの深海魚はどうしてこんなに赤色で派手なのか、何に対してそんなにアピールするんだろうねえと言いつつ日は暮れていきました。
翌日の海上実習で、ボートの上でインストラクターの先生が、赤白黄色の色がついた板を見せて「これから潜ったらこのうちのどれかが色が変わります」
水深23Mの位置で見ると、おお、赤が黒になっているではないですか!!
その時は、そういうものなんだー、で終わったのですが、今考えると赤い深海魚はアピールどころか真っ黒へ変わり身の術を使って敵から身を隠していたのですね。賢い!
光はいろんな波長の色が混じってできています。どの物質でも、光を当てると、ある波長の光(波長によって光の色が変わっていきます)が反射して我々の眼に入ってきたときに、その波長の色を我々は感じます。
赤色の魚だと、反射して戻ってきたのが赤色の波長をもつ光ですね。海の中では赤色の波長の光は最初に吸収されて、最後まで残るのが青色の光になるので、そもそも赤色波長をもっていないから赤色の反射もできず真っ黒に見えるという理屈です。
ちなみに、沖縄とか海外のダイビングスポットの浅瀬での賑々しい色合いの魚が多いのがなぜかは知りません。ご存知の方は教えてください。
2017年8月24日 カテゴリー:院長ブログ