気付いたら片眼が見えにくい~調節緊張、一過性視力低下。急性内斜視など。スマートフォンを近くで長時間見ていませんか?~
気付いたら片眼だけなんとなく見えにくくなったということはないですか?コンタクトや眼鏡の近視度数が片方だけどんどん強くなる。今まで裸眼ですっきり見えてたのに、片眼だけぼやけるようになってきた、、
コンタクトや眼鏡の度数を強めても視力がでない場合は眼の奥などに他の病気が隠れていることがあるので、別のお話になってしまいますが、片眼だけどんどん視力が下がっていく。。なんとなーく不気味ですね。
光が眼の中に入ってくるとき、眼の奥(網膜)に光が集中することではっきりものが認識できるのですが、いくつかの状況下で左右に変化が出ます。
まずは、成長による変化や遺伝性のもの
身長が伸びると眼も前後に伸びるので、光が集中するところが、網膜より手前になると見えづらくなります。近視には遺伝要因もあるので、ご両親どちらかが片眼だけ近視が強いと、眼の伸び方に左右差が出る可能性もあります。
次に、近くのものをずっと見ていて起こる変化。両眼で見ているか片眼で見ているかで変わってきます。
近くのものを見るには、調節力といってピントを合わせる力が必要になるのですが、20cmよりも近い距離で画面などをずっと見ている間、調節力をずっと使っているのです。
楽しくネットサーフィンしていたら、気付くとああっ 朝だったはずがなぜか夕方に!?一日無駄に過ごしたと感じるか、明日への活力を養ってやったぜ!と感じるかは個人個人の気持ちの持ちようですが、どちらにしても眼には長時間ずっと負担を掛けていることになります。そのようなことが続くと両眼とも近視が進みますが、片眼で見ていた場合は片眼だけ近視が進みます。
ベットに埋もれて横向きでスマホを操作しているときは、実際には片眼のみで画面を凝視していることが多いといわれています。近視の人は基本的に何の努力もしなくても近くは見えますが、上記のように非常に近い距離で画面を凝視している時間が長いと、近くにピントが合った状態で、調節を司る筋肉が凝り固まってしまい、近視が一時的に急激に強くなることがあります。まれに、急に眼が内側をむいてしまう、急性内斜視を引き起こすこともあります。
最後に、遠視の方。適度な遠視は遠くも近くも見えますが、いつもオートフォーカスで無意識にいろんな距離にピントを合わせています。体調が悪い、睡眠不足などあると、遠視が強い方の眼の裸眼視力が下がることもありますし、近くを凝視することは、近視の方よりもさらに負担をかけると考えてください。
いろんなものを見るのに忙しい現代人。お肌や髪を労わるように、すこーしスマートフォンを眼から離して、眼も労わってください。
お盆明け、素敵な日常生活が過ごせますように。
2018年8月20日 カテゴリー:医院からのお知らせ, 眼の病気, 院長ブログ